親知らずの痛みはなぜ起こる?放置するリスクと対処法も
こんにちは。横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」です。

親知らずが痛むと「このまま様子を見ても大丈夫なのか?」と不安になる方もいるでしょう。
親知らずの痛みは、歯の周囲に起こる炎症や虫歯、生えている向きなど、さまざまな原因によって生じます。痛みだけでは原因を判断することは難しいため、歯科医院で親知らずや周囲の歯ぐきの状態を確認することが大切です。
この記事では、親知らずの痛みの原因や放置するリスク、痛みがあるときの対処法について解説します。
親知らずとは

親知らずとは、歯列の一番奥に位置する永久歯です。正式には第三大臼歯といいます。上下左右に1本ずつ存在する場合は、合計4本です。
ただし、親知らずの本数や生え方には個人差があります。親知らずというと、ほかの歯と同じようにまっすぐ生えている状態を想像するかもしれません。
しかし、親知らずの生え方には個人差があり、斜めや横向きになっている場合や、顎の骨の中に埋まったまま口の中に出てこない場合もあります。また、歯の一部分だけが歯ぐきから見えているケースもあります。
顎の骨の中に歯の一部または全部が埋まっている状態は埋伏歯と呼ばれます。親知らずが歯ぐきや顎の骨に埋まっている場合、口の中を見ただけでは歯の位置や向きを十分に確認できません。
そのため、歯科医院では必要に応じてレントゲン撮影を行い、親知らずの位置や向き、周囲の歯や顎の骨との関係などを確認します。
親知らずの痛みの原因

親知らずに痛みが出る背景には、いくつかの原因があります。代表的なものを確認していきましょう。
智歯周囲炎(ちししゅういえん)
智歯周囲炎とは、親知らずの周りの歯ぐきに起こる炎症のことです。特に、親知らずが途中までしか生えておらず、歯の一部に歯ぐきがかぶっている場合に起こることがあります。
歯と歯ぐきの間にできたすき間は歯ブラシが届きにくく、食べかすや歯垢(プラーク)が残りやすい場所です。そこで細菌が繁殖すると歯ぐきに炎症が起こり、痛みや腫れにつながります。
炎症が周囲へ広がると、口を開けにくくなったり、飲み込むときに痛みを感じたりすることがあります。さらに炎症が強くなると、頬や顎の周辺が腫れる、発熱するといった症状が現れる場合もあるでしょう。
親知らずの周囲に痛みや腫れが続く場合や、口を開けにくい、発熱などの症状がある場合には、早めに歯科医院を受診することが大切です。
虫歯
親知らずそのものが虫歯になり、痛みが出ることもあります。親知らずは口の一番奥にあるため歯ブラシが届きにくく、斜めに生えている場合などは、さらに汚れを落としにくくなります。
歯に歯垢(プラーク)が残っていると、その中の細菌が糖を利用して酸をつくります。この酸によって歯が少しずつ溶かされることで、虫歯が進行します。そして、虫歯が進行すると、冷たいものや甘いものがしみたり、痛みを感じたりすることがあるのです。
親知らずの生え方によるもの
親知らずは、まっすぐに生えるためのスペースが足りないと、斜めや横向きになったり、一部分だけが歯ぐきから出たりすることがあります。このような生え方によって、親知らずの周囲に痛みが出る場合があります。
たとえば、親知らずが一部分だけ生えていると、歯にかぶさった歯ぐきが噛み合う歯に当たり、刺激を受けることで痛みにつながることがあります。また、親知らずが生えてくる途中に、周囲の歯ぐきに痛みや違和感を覚えることもあるでしょう。
親知らずの痛みを放置するリスク

親知らずの痛みをそのままにしていると、原因となっている炎症や虫歯などが進行し、周囲の歯や体調に影響が及ぶことがあります。ここでは、親知らずの痛みを放置することで考えられるリスクについて解説します。
炎症が悪化する
親知らずの周りに起きた炎症をそのままにしていると、腫れや痛みが強くなることがあります。炎症が親知らずの周囲からさらに広がると、頬や顎まで腫れたり、口を開けにくくなったりすることもあるでしょう。
さらに感染が広がった場合には、発熱などの症状が現れることもあります。重症になると、炎症が顎の下や首にまで及ぶ場合もあるため注意が必要です。
虫歯や歯周病が進行する
親知らずの痛みを放置すると、原因となっている虫歯や歯周病が進行する可能性があります。親知らずは口の一番奥にあり、斜めや横向きに生えている場合は歯ブラシが届きにくいため、手前の歯との間にも汚れが残りやすくなります。
虫歯が進行して歯の内部にある神経まで達すると、何もしていないときにも強く痛むことがあります。また、親知らずと手前の歯の間に歯垢が残っていると、手前の歯まで虫歯になることもあるでしょう。
歯周病が進行した場合は、歯ぐきの炎症だけでなく、歯を支えている顎の骨が徐々に失われていきます。顎の骨が減ると歯を十分に支えられなくなり、歯がぐらつくようになることがあります。
さらに歯周病が進行すると歯を支えることが難しくなり、最終的に歯を失う可能性もあるため注意が必要です。
全身の健康に影響を及ぼす
親知らずの周囲で起きた炎症が悪化すると、細菌による感染が口の中だけにとどまらず、周囲へ広がることがあります。感染が広がるにつれて症状も強くなり、発熱など、口の中以外にも症状が現れる場合があります。
さらに重症化すると、感染が顎の下や首まで広がり、口を開けにくい、食べ物や唾液を飲み込みにくいといった症状につながることもあるでしょう。親知らずの痛みに加えて、強い腫れや発熱、飲み込みにくさなどがある場合は、単なる歯の痛みと考えて放置しないことが重要です。
親知らずの痛みがあるときの対処法

ここでは、親知らずに痛みがあるときの対処法を解説します。
歯科医院で診察を受ける
親知らずが痛むときは、歯科医院で診察を受けることが大切です。親知らずの痛みは、周囲の歯ぐきの炎症や虫歯など原因が一つとは限りません。見た目だけでは、親知らずが顎の骨の中でどのような向きになっているのかわからない場合もあります。
歯科医院では、まず親知らずや周囲の歯ぐき、手前の歯などを確認します。必要に応じてレントゲン撮影を行い、親知らずの向きや位置、周囲の歯や顎の骨との関係も調べます。
そのうえで、痛みの原因や親知らずの状態に合わせて治療方針を決めます。親知らずが痛いからといって、必ず抜歯するわけではありません。炎症や虫歯の状態、生え方などを確認し、必要な治療を選択します。
鎮痛薬で痛みをやわらげる
親知らずが痛むものの、すぐに歯科医院を受診できない場合は、鎮痛薬を使用することで一時的に痛みをやわらげられます。
市販の鎮痛薬を使用するときは、説明書を確認し、決められた量や服用する間隔を守りましょう。持病がある方や妊娠・授乳中の方、ほかの薬を服用している方は、薬の種類によって注意が必要な場合があります。使用してよいかわからないときは、歯科医師や薬剤師に確認してください。
ただし、鎮痛薬で痛みが軽くなっても、虫歯や親知らず周囲の炎症が治ったとは限りません。鎮痛薬はあくまで痛みを一時的に抑えるための方法です。痛みを繰り返す場合や腫れがある場合は、鎮痛薬だけで対処を続けず、歯科医院を受診しましょう。
口の中を清潔に保つ
親知らずの周りに食べかすや歯垢がたまると、細菌が増え、歯ぐきの炎症につながります。特に、親知らずが一部分だけ生えている場合は、歯と歯ぐきの間に汚れが入り込みやすいため注意が必要です。
親知らずが痛むときも、食後は歯磨きを行い、口の中に汚れを残さないようにしましょう。
ただし、腫れている歯ぐきを強くこすると痛みが増すことがあります。歯ブラシをやさしく当て、無理のない範囲で汚れを取り除くことがポイントです。痛みや腫れが強く、歯ブラシを当てることが難しい場合は、無理に患部を磨かないようにしましょう。
冷やす
親知らずの周囲が腫れて熱をもっているときは、頬の外側から軽く冷やすことで、痛みや不快感がやわらぐ場合があります。冷やすときは、水道水で濡らしたタオルなどを頬に当てるとよいでしょう。
一方で、氷や保冷剤を直接当てて冷やすことは避けてください。冷やしすぎるのではなく、患部が心地よいと感じる程度にとどめます。
また、冷やすことで楽になっても、親知らずの周囲に起きている炎症そのものが治ったわけではありません。あくまで受診までの一時的な対処として考えましょう。
食事内容を工夫する
親知らずに痛みや腫れがあるときは、噛む刺激によって痛みが強くなることがあります。症状がある間は、硬いものを避け、あまり噛まずに食べられるやわらかい食事を選びましょう。患部に食べ物が強く当たらないようにすることも大切です。
また、親知らずやその周囲に虫歯がある場合は、冷たいものや熱いものが刺激となり、痛みを感じることがあります。食べたり飲んだりしたときに痛みを感じるものは控え、刺激の少ない食事を心がけるとよいでしょう。
まとめ

親知らずの痛みは、周囲の歯ぐきに炎症が起こる智歯周囲炎や虫歯、生え方などが関係して生じることがあります。痛みを放置すると炎症が周囲へ広がるほか、虫歯や歯周病が進行し、親知らず以外の歯に影響が及ぶ可能性もあるため注意が必要です。
痛みがあるときは、鎮痛薬を使用する、口の中を清潔に保つ、頬の外側から軽く冷やす、やわらかい食事を選ぶといった方法で症状を一時的にやわらげられる場合があります。
ただし、これらは痛みの原因そのものを取り除く方法ではありません。親知らずが痛む原因や必要な治療は、歯の生え方や口の中の状態によって異なります。痛みが続く場合や腫れ、発熱などを伴う場合はそのままにせず、歯科医院で診察を受け、原因に応じた治療につなげましょう。
親知らずの痛みにお悩みの方は、横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、わかりやすい説明と精密でなるべく痛くない治療を提供することを意識しながら、さまざまな診療にあたっています。虫歯・歯周病治療や小児歯科、予防歯科だけでなく、矯正治療などにも力を入れています。

■この記事の監修者
植田 倫太郎
経歴
- 平成元年 神奈川歯科大学 卒業
- 平成4年 神奈川歯科大学大学院 歯科矯正科 修了、歯科矯正基礎研修終了
- 平成14年 歯科クリニックで、一般歯科・予防歯科・矯正歯科・歯周病・インプラント等の治療を担当する
- 平成14年8月 マンボウ歯科クリニック 開院
- 令和3年10月 マンボウ歯科クリニック 閉院
- 令和3年12月 藤沢SST歯科クリニック 開院
- 令和5年5月 藤沢SST歯科クリニックを泉区に移転、立場駅前歯医者・矯正歯科クリニックに名称変更
修了研修・学会等
- 1991 ALEXANDER DISCIPLINEBasis Course、ALEXANDER DISCIPLINE Advanced
- 1992 ALEXANDER DISCIPLINE Advanced
- 1992 Multiloop Edgewise Archi-Wire Technic-An Advanced Orthodontic Course、神奈川歯科大学歯科矯正基礎研修修了
- 1993 Straight Wire,The Concept And Apppliance
- 2006 Postgraduate course of Periodontics
- 2008 Clear Aligner Course
- 2014 Basic Complete Denture、Basic Removable Partial Denture、Drill Bite Taking
- 2015 Diagno Basic Review Removable Partial Denture、The Surgical Microscope Principle Course、Advanced Micro Endoscopic Technique Training Course
- 2016 Review Complete Denture
- 2017 Review Crown Bridge、Caries Management By Risk Assessment
- 2018 Drill Preparation Crown Basic
- 2019 infection Control
- 2020 Prostho Total
- 2021 Basics of Occlusion RKI guideline
- 日本矯正歯科会会員
- 日本歯周病学会会員

