ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いは何?矯正方法の選び方も

歯科コラム 2025年05月16日(金)

こんにちは。横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」です。

ワイヤー矯正をした女性がマウスピースを手に持ったイメージ

歯並びを治したいと考えて、ワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちらを選べば良いか悩んでいる方もいるでしょう。矯正治療は費用が高額であることに加え、終了までに数年単位かかるケースもあるため、ご自身のライフスタイルや希望を考慮して選択する必要があります。

本記事では、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の特徴やメリット・デメリット、それぞれの違い、ご自身に合った方法の選び方について解説します。

ワイヤー矯正とは

ワイヤー矯正について説明するイメージ

ワイヤー矯正とは、ブラケットと呼ばれる装置を歯に直接取り付け、そこにワイヤーを通して歯を移動させる治療法のことです。ワイヤーを締めて強い力をかけることができるため、優れた矯正力を発揮します。

なお、歯列の表側に装置を取り付けるタイプを表側矯正、裏側に取り付けるタイプを裏側矯正といいます。以下では、ワイヤー矯正のメリット・デメリットについて詳しくみていきましょう。

メリット

メリットは、以下の通りです。

幅広い症例に対応できる

ワイヤー矯正は歯に強い力をかけられるため、歯を大きく動かさなければいけないケースや歯を複雑に移動させなければいけないケースにも対応が可能です。マウスピース矯正のみでは治せない重度の症例であっても、ワイヤー矯正と組み合わせれば治療可能になることもあります。

歯並びの微調整ができる

ワイヤー矯正では、歯の位置だけでなく歯の向きや傾きなどを細かく微調整することが可能です。そのため、難しい症例であっても、より理想の歯並びに近い仕上がりが期待できます。

自己管理の必要がない

ワイヤー矯正で使用する装置は、ご自身で取り外すことができません。デメリットにもなりますが、自己管理をしなくても矯正治療が進むというのはメリットとも言えるでしょう。

マウスピース矯正では、取り外し可能なマウスピースを使用して歯並びを整えます。歯磨きや食事の際には外さなければならず、外している間は矯正力がかからないので歯の移動が進みません。

しかし、ワイヤー矯正では装置が歯に固定されるため、ご自身で管理せずとも矯正治療が進みます。

デメリット

デメリットは、以下の通りです。

装置が目立ちやすい

ワイヤー矯正では歯に直接装置を固定するため、装置が目立ちやすいというデメリットがあります。

しかし、セラミックでできたブラケットや白いワイヤーなどを用いることや、歯の裏側に装置を装着する裏側矯正を選択することで、ある程度目立ちにくくできます。

取り外しができない

ワイヤー矯正の装置は固定式ですので、自由に取り外すことができません。そのため、食事の際に食べ物が装置に挟まりやすくなったりブラッシングしにくくなったりすることがあります。

痛みを感じやすい

ワイヤー矯正では、ワイヤーを締めあげて強い力で歯を動かします。そのため、違和感や痛みを覚えやすいというデメリットがあります。

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正について説明するイメージ

マウスピース矯正とは、透明なマウスピース型の装置を1日20~22時間装着して歯並びを整える方法です。1~2週間に1回の頻度でマウスピースを交換しながら、段階的に歯を動かしていきます。

以下では、マウスピース矯正のメリット・デメリットについて解説します。

メリット

メリットは、以下の通りです。

装置が目立ちにくい

マウスピース矯正では、透明な装置を使用するため装置が目立ちにくいというメリットがあります。そのため、矯正治療をしていることを周りに気付かれたくない方や接客業の方でも取り入れやすい方法といえるでしょう。

自由に取り外しできる

マウスピース矯正の装置は自由に取り外しができるため、食事やブラッシングは普段通りに行うことが可能です。矯正治療による日常生活への影響を最小限に抑えることができるでしょう。

痛みを感じにくい

マウスピース矯正では矯正装置を1~2週間に1回の頻度で交換しながら、少しずつ歯を動かします。弱い力で徐々に歯並びを整えるため、違和感や痛みが少ないというメリットがあります。

金属アレルギーのリスクがない

マウスピース矯正の装置には金属は使用されていません。そのため、金属アレルギーの方でも安心して治療が受けられます。

デメリット

デメリットは、以下の通りです。

自己管理が重要

装置が自由に取り外しできることはマウスピース矯正のメリットのひとつですが、その分自己管理が重要になります。装着時間が不足すれば治療の効果が得られなくなるため、自己管理が苦手な方には不向きな方法といえるでしょう。

紛失するリスクがある

マウスピース矯正では、食事やブラッシングの際には装置を取り外します。そのため、紛失するリスクが伴う点については理解しておく必要があります。

例えば、外食の際に装置を外して紙ナプキンに包み、うっかり忘れて店を出ることも考えられます。装置を紛失した場合、作り直すために一定の期間を要するため、治療期間が延びる可能性があります。

適応症例が限られる

マウスピース矯正は、歯を大きく動かす必要があるような重度の症例に対応することはできません。患者さまの歯並びの状態によっては、ワイヤー矯正との併用が必要になるケースも考えられるでしょう。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い

ワイヤー矯正とマウスピース矯正のイメージ

ここからは、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いについて詳しくご紹介します。

見た目

ワイヤー矯正の装置は金属でできていることが一般的ですので、装置が目立ちやすいという特徴があります。マウスピース矯正では、透明な装置を使用するため周囲に気付かれにくく「目立ちにくい方法を選びたい」という方に選ばれています。

取り外し

マウスピース矯正の装置は自由に取り外すことが可能ですが、ワイヤー矯正の装置は固定式ですので取り外しはできません。

食事

ワイヤー矯正では装置をつけたまま食事をするため、歯と装置との間に食べ物が詰まることがあります。また、硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は、装置を破損する可能性があるため控えなければなりません。

一方、マウスピース矯正では飲食の際は装置を取り外すため、食べ物の制限はなく、普段通りに食事ができます。

ブラッシング

ワイヤー矯正では装置が邪魔になり、ブラッシングしづらいと感じることがあります。また、磨き残しが多くなることで、虫歯や歯周病を発症しやすくなる可能性も考えられるでしょう。

一方、マウスピース矯正では装置を取り外してブラッシングができるため、隅々まで丁寧にケアすることが可能です。

適応症例

ワイヤー矯正は幅広い症例に対応可能ですが、マウスピース矯正の適応症例には限りがあります。

痛み

ワイヤー矯正では強い痛みを感じることが多いですが、マウスピース矯正では痛みや違和感が抑えられる傾向にあります。

治療期間

治療期間は症例によって異なりますが、一般的な目安が異なります。ワイヤー矯正の場合、全体矯正で1~3年、部分矯正で3ヵ月~1年程度かかるでしょう。マウスピース矯正の場合、全体矯正で2年~3年、部分矯正では4ヵ月~1年が目安です。

通院頻度

ワイヤー矯正では、1ヵ月に1回の通院が必要です。マウスピース矯正では、最初のうちは1ヵ月に1回の通院が必要ですが、慣れれば2~3ヵ月に1回の通院になるのが一般的です。

費用

費用の目安は、以下の通りです。

 ワイヤー矯正(表側)ワイヤー矯正(裏側)マウスピース矯正
全体矯正60万~130万円100万~170万円60万~100万円
部分矯正30万~60万円40万~70万円10万~60万円

ただし、詳しい費用は患者さまの歯並びや顎の状態などによって大きく異なります。

ご自身に合った矯正方法の選び方

自分に合ったワイヤー矯正とマウスピース矯正の選び方のイメージ

矯正治療は、短くても治療完了までに数ヵ月はかかります。そのため、無理なく続けられるかどうかが選択する際の重要なポイントになるでしょう。

日常生活への影響が大きければ、継続することが難しくなります。そのため、見た目や食事・ブラッシングのしやすさなど、ご自身のライフスタイルに合っているかをチェックすることが大切です。

また、矯正治療では定期的な通院が必要になりますので、指示された頻度で通院できるかどうかも合わせてチェックしましょう。詳しい費用や治療期間については患者さまの症例によって異なりますので、まずは詳しい検査を受けてみてください。

まとめ

自分に合った矯正を選択して笑顔の女性

ワイヤー矯正とマウスピース矯正には、それぞれメリットとデメリットがあります。ご自身のライフスタイルや希望に合ったものを選択すると、無理なく継続しやすいでしょう。

ただし、マウスピース矯正の場合は適応症例に限りがあります。また、ワイヤー矯正であっても、顎の骨を調整する外科手術や抜歯が必要になるケースもありますので、まずは歯科クリニックで詳しい検査を受ける必要があります。

「矯正治療を受けるかどうか悩んでいる」「治療方法の選択で迷っている」という方は、まずは歯科クリニックでカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。

ワイヤー矯正やマウスピース矯正を検討されている方は、横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、わかりやすい説明と精密でなるべく痛くない治療を提供することを意識しながら、さまざまな診療にあたっています。虫歯・歯周病治療や小児歯科、予防歯科だけでなく、矯正治療などにも力を入れています。

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