大人の歯を矯正する場合は、何年くらいかかる?治療の流れも
こんにちは。横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」です。

大人になってから矯正治療を始める人が増えています。見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音、口腔内の健康維持のためにも有効とされている歯列矯正ですが「何年かかるのか?」という疑問を抱く方は多いでしょう。
仕事や家庭の事情で時間の制約がある大人にとって、治療期間は重要な判断材料です。また、矯正治療は一人ひとりの歯や骨格の状態により期間が大きく異なるため、自分の場合はどれくらいかかるのか不安に感じる方も少なくありません。
本記事では、大人の矯正治療にかかる年数の目安や、治療期間が長引く要因、スムーズに進めるためのポイントについて詳しく解説します。矯正治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
大人の矯正は何年かかる?

大人の矯正治療にかかる期間は、治療方法や口腔内の状態によって異なります。
一般的に、大人の矯正治療には1年から3年程度かかるとされています。この期間は歯をゆっくりと動かしながら理想的な位置に整えるために必要な時間です。
ただし、成人の場合は成長が止まっているため、子どもよりも骨の柔軟性が低く、歯の動きがやや遅くなる傾向があります。また、矯正装置を外したあとにも保定期間と呼ばれる歯を安定させる期間があり、これが2年程度必要です。
そのため、矯正治療全体を通して考えると、3年から5年程度を見込んでおくと安心です。矯正期間を正しく理解し、無理のないスケジュールで治療に取り組むことが、成功への第一歩といえるでしょう。
治療期間が長くなるケース

治療が予定よりも長引くことがあります。その主な理由について見ていきましょう。
重度の不正咬合
歯並びや噛み合わせのズレが大きい重度の不正咬合は、矯正治療にかかる期間が長くなりやすい傾向があります。たとえば、下顎が前に出ている受け口や、上下の前歯が噛み合わない開咬、重なりの強い叢生(そうせい)などは、歯の移動距離が大きく、調整に時間がかかります。
また、歯の動きだけでなく、噛み合わせのバランスや見た目の整え方も複雑になるため、慎重な対応が必要です。結果として、治療が3年以上に及ぶケースもあります。
骨格に起因する問題がある場合
噛み合わせの不調が歯の並びだけでなく、顎の骨格そのものに原因がある場合、矯正治療に加えて外科的処置が必要になることがあります。
顎の手術を伴う矯正(外科矯正)では、術前矯正と術後矯正を含めた長期的な治療計画が必要になり、期間は3年以上に及ぶこともあります。骨格の成長が止まっている大人では、特に慎重な対応が求められます。
歯の移動が遅い場合
歯の動きには個人差があり、代謝や年齢によって移動速度が異なります。一般的に年齢を重ねるほど骨の新陳代謝が落ち、歯が動くスピードも遅くなる傾向があります。歯の動きが遅いと、結果的に矯正治療全体の期間が長くなることがあるのです。
定期的に通院できない場合
矯正治療中は、定期的に歯科医院に通院する必要がありますが、通院を怠ると、装置の調整ができず、歯の動きが停滞する可能性があります。仕事の都合や家庭の事情で通院が遅れることが続くと、治療計画にズレが生じ、結果的に治療期間が長引くケースは少なくありません。
矯正を計画的に進めるためにも、可能な限り予約通りに通院できるようスケジュールを調整することが大切です。
マウスピースの装着時間が守られていない場合
マウスピース矯正では、患者さん自身が装着時間を管理する必要があります。治療中はマウスピースを1日20〜22時間装着する必要がありますが、これを守れないと歯が計画通りに動かず、治療が大幅に遅れることになります。
装着を忘れたり、長時間外したりすると、後戻りを起こしてマウスピースが合わなくなるケースもあります。マウスピースが合わなくなって作り直しが必要になると、治療期間が延びる要因となります。
矯正治療の流れ

ここでは、大人の矯正治療がどのような流れで進むのか、具体的なステップをご紹介します。
初診相談
まずは歯科医院での初診相談から始まります。この段階では、現在の歯並びの状態や悩み、治療への希望を伝えることができます。歯科医師は口腔内の状態を簡単にチェックし、矯正が必要かどうかの判断を行います。
この時点ではまだ治療の詳細までは決まりませんが、おおまかな治療方針や費用、期間の目安について説明を受けることが多いです。
精密検査・診断
治療を進める場合、レントゲン撮影、歯型の採取、口腔内写真の撮影などの精密検査が行われます。これにより、歯の状態や顎の骨の構造、噛み合わせなどが詳細に把握されます。
検査結果をもとに、治療方針や使用する装置、治療期間の見込みなどが提示され、患者さんに説明が行われます。納得できれば、治療計画に基づき治療がスタートします。
矯正装置の装着
診断が終わり、治療方針が決まると、いよいよ矯正装置の装着に進みます。ワイヤー矯正の場合は歯の表面にブラケットを取り付け、マウスピース矯正の場合は専用の透明なマウスピースを使います。
装置の装着時には多少の痛みや違和感を伴うことがありますが、通常は数日〜1週間ほどで慣れてきます。この段階から、実際に歯が少しずつ動き始めます。
定期的な通院
矯正期間中は、装置の調整や歯の移動状況を確認するために、定期的に通院する必要があります。通院時には、矯正装置の調整や歯の動きのチェックを行い、治療計画に沿って進行しているかを確認します。
この調整が適切に行われないと、歯が予定通りに動かず、治療期間が延びる可能性があります。また、装置の破損や予期せぬトラブルが起こっていても、定期的な通院を怠ると発見が遅れ、治療の進行に影響を及ぼす可能性もあります。
治療をスムーズに進めるためには、通院を怠らないことが非常に重要なのです。
矯正装置の撤去
歯並びと噛み合わせが整ったら、矯正装置を取り外す工程に進みます。これは矯正治療の一区切りとなる大切なタイミングです。
ワイヤー矯正では、歯に接着されていたブラケットを丁寧に取り外し、表面に残った接着剤もきれいに除去します。マウスピース矯正の場合は、新たな装置の提供はなくなりますが、次の保定期間に向けた準備が行われます。
保定期間
矯正治療後は、整えた歯並びを安定させるための保定期間に入ります。保定期間中は、リテーナーと呼ばれる装置を装着して、後戻りを防ぎます。保定期間は、一般的に2年程度が目安です。この間も定期的に歯科医院でチェックを受け、後戻りが起こっていないかを確認します。
保定を怠ると、せっかく整えた歯並びが崩れる恐れがあるため、最後まで気を抜かずに取り組むことが大切です。
スムーズに矯正を進めるためのポイント

矯正治療をできるだけスムーズに進め、計画通りの期間で終えるためには、いくつかのポイントを意識することが大切です。
定期的に通院する
矯正治療において定期通院は非常に重要です。通院の際には、計画どおりに歯が動いているか確認し、ワイヤー矯正の場合には装置の調整を行います。これによって、計画どおりに治療を進めることができるようになるのです。
しかし、通院の間隔が空いてしまうと、何らかのトラブルが起こっていても発見が遅れ、治療の進行に悪影響を及ぼす可能性があります。計画どおりに治療を進めるためにも、歯科医師の指示どおりに通院しましょう。
装置の装着時間を守る(マウスピース矯正の場合)
マウスピース矯正をスムーズに進めるためには、装置の装着時間を守ることが非常に重要です。
マウスピース矯正で使用する装置は取り外しが可能ですが、装着時間の自己管理が求められます。一般的には1日20〜22時間装着する必要があり、これを守らないと治療効果が十分に得られません。
仕事や食事、イベントなどで装着を怠ることが習慣化すると、歯の動きが遅れ、治療期間が延びるリスクがあります。マウスピース矯正を成功させるためには、患者さん自身の意識と継続した努力が不可欠なのです。
口腔ケアを入念に行う
矯正治療中は、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、毎日の口腔ケアが非常に重要です。特にワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーの周囲に食べかすが溜まりやすく、歯ブラシが届きにくいため、専用の歯ブラシや歯間ブラシを使った丁寧な清掃が求められます。
一方、マウスピース矯正では装置を外して歯磨きができますが、マウスピース自体の洗浄を怠ると細菌が繁殖する恐れがあります。そのため、歯と装置の両方を清潔に保つことが大切です。また、定期的にプロによるクリーニングを受けることで、口腔内を清潔な状態に保てます。
モチベーションを維持する
矯正治療は長期間にわたるため、途中でモチベーションが低下することもあります。
しかし、治療を成功させるには、最後まで前向きな気持ちを持ち続けることが重要です。
定期的に口元の写真を撮影し、自分の歯並びの変化を記録することで、努力の成果を実感しやすくなります。また、治療後の理想の笑顔をイメージすることも励みになります。周囲のサポートを得ながら前向きに取り組む姿勢が、成功への近道です。
まとめ

大人の矯正治療は、一般的に1年から3年、さらに保定期間を含めると3年〜5年程度かかることが多いです。歯の状態や生活スタイル、治療方法によって期間は変わりますが、定期通院や装置の管理をしっかり行うことで、スムーズに治療を進めることができます。
特にマウスピース矯正の場合は、自己管理が求められるため、日々の努力と意識が結果に直結します。また、矯正中の口腔ケアを怠らないことで、トラブルを防ぎ、予定通りに治療を進められる可能性が高まります。
大人になってからでも遅くはありません。正しい知識を持ち、信頼できる歯科医師のもとで治療を受けることで、理想の歯並びを手に入れることができます。長期的な視点で、前向きに矯正治療に取り組みましょう。
矯正治療を検討されている方は、横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、わかりやすい説明と精密でなるべく痛くない治療を提供することを意識しながら、さまざまな診療にあたっています。虫歯・歯周病治療や小児歯科、予防歯科だけでなく、矯正治療などにも力を入れています。

