大人でも間に合う!出っ歯を矯正する方法や費用、治療期間!

歯科コラム 2025年07月11日(金)

こんにちは。横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」です。

大人になってから出っ歯の矯正治療をする女性

前歯は見た目の印象を大きく左右するので、特に気になる部位です。なかでも出っ歯は目立ちやすく、できれば治療したいと考える人は多いでしょう。

矯正治療というと子どもの頃から開始して、10代のうちに治療を終えるイメージがあるかもしれません。実際には、大人になってからでも間に合う治療法はいくつもあります。気になるのはそうした治療に必要な費用や治療期間ではないでしょうか。

今回は、出っ歯を矯正するための方法や費用、治療期間の目安について解説します。出っ歯を放置するリスクについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

出っ歯とは

矯正治療をする出っ歯の女性

出っ歯は、上の前歯が下の前歯よりも前方に突出した状態です。自然に唇を閉じることが困難になり、横から見たときの口元のラインが前方に膨らんだように見えます。

また、笑ったときに上の前歯や歯茎が過度に露出しやすく、口を閉じようとしても上唇が前歯に引っかかり、口が半開きの状態になることもあります。

正常な歯並びでは、上の前歯が下の前歯よりも2〜3mm程度前方に位置しています。これが4mm以上になると出っ歯と診断されます。出っ歯は見た目の問題にとどまらず、噛み合わせや健康面にも影響を与えます。

出っ歯には歯槽性上顎前突と骨格性上顎前突の2つのタイプがあります。歯槽性上顎前突は顎の骨格自体には問題がなく、歯の生える位置や角度に異常があるケースです。多くは、歯の位置を調整することで改善が期待できます。

骨格性上顎前突は上顎の骨が過度に発達している、または下顎の発育が不十分であることが原因となって起こるタイプです。

顎の骨格のバランスに問題があるため、歯の位置だけでなく顔の輪郭にも影響を与えます。治療においては、歯の移動だけでなく、手術によって骨格にアプローチする必要があります。

出っ歯の原因

出っ歯の原因の指しゃぶりをする子ども

出っ歯は遺伝することがあります。上顎と下顎のバランスが遺伝し、上顎が大きい、または下顎が小さいといった特徴を受け継ぐことがあるのです。

後天的な原因としては指しゃぶりや舌癖などの悪習癖があげられます。小児期に指しゃぶりや舌を前に出す癖を続けることで、上の前歯に持続的な圧力がかかり、徐々に前方に移動して出っ歯になります 。

また、咀嚼回数が少ない現代の食生活の影響も指摘されています。柔らかい食事ばかりだと顎に十分な刺激が伝わらず、発育不足から出っ歯になることがあるのです。

出っ歯のままだとどんなリスクがある?

出っ歯のまま放置するリスクイメージ

出っ歯のままだと次に挙げるようなリスクがあることを知っておきましょう。

ホワイトスポットができることがある

出っ歯のままだと、前歯の表面に斑点状の変色が現れることがあります。これはホワイトスポットとよばれる現象で、歯の表面のエナメル質からミネラル成分が溶け出すことによって発生します。

出っ歯の状態では、前歯が常に外気にさらされて表面が乾燥しやすくなります。唾液による洗浄作用や再石灰化作用が機能しにくくなるので、ホワイトスポットができやすいのです。

歯周病や虫歯になるリスクが高まる

出っ歯の状態では、前歯の裏側や歯と歯の間に磨き残しが生じることがあります。また、出っ歯の場合、口腔内が乾燥しやすくなり、唾液の作用が得られにくくなります。これによって、虫歯や歯周病を発症しやすくなるのです。

前歯を怪我しやすい

前歯が前方に突出していると、転倒や衝突の際に前歯が最初に接触し、歯が欠けたり折れたりしやすいです。例えば、スポーツ中に人やボールと接触したり、自転車で転倒したりすると、前歯を損傷する可能性があります。

顎関節症の発症につながる

正常な噛み合わせでは、上下の歯が均等に接触して咀嚼力が分散されますが、出っ歯の場合は奥歯などの特定の歯に過度な負担がかかりやすいです。

出っ歯による噛み合わせの異常によって、顎関節や周囲の筋肉に慢性的な負担がかかると、顎関節症を発症することがあります。顎関節症になると、口を開ける際に音が鳴ったり、口を開けにくくなったりします。また、頭痛や肩こりなどを引き起こすこともあるでしょう。

胃腸への負担が増える

正常な咀嚼では、前歯で食べ物を切断し、奥歯でしっかりと細かく砕いてから飲み込みます。

出っ歯の場合は、前歯で食べ物をうまく噛み切れません。また、全体的な噛み合わせのバランスが崩れているケースも多く、十分に咀嚼できないまま食物が胃に送られることもあるでしょう。これによって、消化不良や胃痛、胃もたれといった症状が現れやすくなります。

風邪をひきやすくなる

正常な鼻呼吸では、鼻腔内の粘膜がフィルターとして機能し、外気中の細菌やウイルス、ほこりなどの異物を除去します。また、鼻腔を通過する過程で空気が温められ、適度な湿度が加えられた状態で肺に送られます。

出っ歯の場合、唇を閉じにくいので口呼吸になりやすいです。その結果、鼻腔のフィルター機能が働かず、冷たく乾燥した外気が直接口腔内や喉に到達します。これにより風邪などの感染症を引き起こすリスクが高まります。

大人の出っ歯を矯正する方法

大人の出っ歯を矯正する方法を歯科医師から聞く女性

大人の出っ歯を矯正する方法には、次のものがあります。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表側または裏側にブラケットを装着し、そこにワイヤーを通して歯を少しずつ理想の位置へ動かす矯正方法です。細かい力の調整が可能で、複雑な歯並びにも対応できる点が特徴といえます。

一方、ワイヤーに力を加えて歯を動かすため、痛みが生じやすいです。また、歯の表側に金属製の装置を装着する場合は、口を開けたときに目立つことがあります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを装着して歯を段階的に動かす矯正方法です。マウスピースを毎日決められた時間装着し、1週間〜10日ごとに交換しながら治療を進めます。

使用するマウスピースは透明で、装着していても周囲の人に気づかれにくいため、接客業や人前で話す機会が多い人に選択されることが多いです。装置を簡単に外すことができるため、食事や歯磨きも普段通りに行えます。

一方、マウスピースは1日20時間以上装着する必要があります。装着時間を守らないと、計画どおりに治療を進めることができません。そのため、自己管理能力が求められる治療といえます。

外科的治療

顎の骨格にズレがあり、歯の移動では改善できない場合には、外科的治療が検討されます。骨格にアプローチすることで出っ歯を根本的に改善できますが、身体的負担が大きいです。入院や術後の安静期間が必要になるなど、ほかの治療法に比べて大がかりな治療になります。

出っ歯矯正にかかる期間

出っ歯矯正にかかる期間イメージ

軽度の出っ歯の場合は、部分的な矯正で対応できることがあります。その場合、治療期間は5か月〜1年程度と短めです。中等度の出っ歯であっても顎の骨に問題がなければ半年〜2年半程度で治療できることが多いです。

出っ歯が重度の場合は1年半〜3年程度、場合によってはそれ以上に長くなることもあります。

顎の骨格に問題がある出っ歯では、手術を併用します。その場合は全体で2~4年くらいかかります。まず術前矯正を半年〜1年くらい行い、その後で入院して顎の手術を行います。さらに、術後矯正を半年〜1年くらい行うといった流れになります。

出っ歯矯正にかかる費用

出っ歯矯正にかかる費用イメージ

出っ歯矯正にかかる費用は、選択する矯正方法によって異なります。

ワイヤー矯正を選択した場合、全体矯正で60万円〜130万円程度、部分矯正で30万円〜60万円程度です。マウスピース矯正の場合は、全体矯正で60万円〜120万円程度、部分矯正で20万円〜50万円程度になります。

骨格の問題を伴う重度の出っ歯は、外科的な治療を併用する場合もあります。費用は手術の内容によって異なりますが、200万円〜300万円程度かかるケースもあるでしょう。

まとめ

大人になってから出っ歯の矯正を始め口元が美しくなった女性

出っ歯は大人になってからでも治療できます。ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの選択肢があり、骨格に問題がある場合は外科的治療を検討することもあります。

治療にかかる費用や治療期間は、選択する治療法によって異なります。軽度のものであれば前歯のみの部分矯正で改善できることもあるでしょう。

どの治療法がよいのかは、その人の骨格や歯並びの状態によって異なります。歯科医師に相談のうえ、ご自身に合った治療法を選択するようにしましょう。

歯列矯正を検討されている方は、横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、わかりやすい説明と精密でなるべく痛くない治療を提供することを意識しながら、さまざまな診療にあたっています。虫歯・歯周病治療や小児歯科、予防歯科だけでなく、矯正治療などにも力を入れています。

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