虫歯の症状と進行度!原因から予防方法まで分かりやすく解説

歯科コラム 2024年12月31日(火)

こんにちは。横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」です。

歯の表面が白く濁っている、歯が変色しているなどの症状は、初期段階の虫歯の可能性があります。痛みがないからと放置していると、虫歯が進行し痛みが出始めるかもしれません。

この記事では、虫歯の症状や進行度ごとの治療法について解説します。虫歯の症状をチェックする方法や予防法についても言及していますので、ぜひ参考にしてみてください。

虫歯の原因

虫歯の原因のイメージ

虫歯の原因は、プラークの中に潜む虫歯菌です。虫歯菌は食べ物に含まれる糖分をエサに、歯を溶かす酸を出します。

唾液には汚れを洗い流す効果がありますが、歯磨きが不十分だったり、食生活が乱れていたりすると虫歯が進行するのです。

虫歯が進行すると、歯がしみたり痛んだりして、日常生活に支障をきたすかも知れません。最終的には、抜歯せざるを得ないこともあります。

虫歯によって溶かされた歯は、自然に治ることはありません。虫歯の症状にいち早く気付き、早期に治療を開始することが大切です。

虫歯の進行度と症状

虫歯で歯が痛む年配の女性のイメージ

歯は、外側からエナメル質、象牙質、神経の3層から成っています。虫歯の進行度は、歯のどの部分まで侵食されているかによって定められており、進行度によって症状や治療法も異なります。

虫歯の進行度は、以下の5段階です。

C0(虫歯のなりかけの状態)

歯の表面のエナメル質がわずかに溶けた状態を、C0といいます。虫歯といってもなりかけの状態であるため、特別な治療の必要はありません。

自覚症状がなく、歯が白く濁ったり茶色く変色したりと、歯の表面にだけ症状が出ることが多いです。C0の治療法は、毎日の歯磨きに合わせて、定期的に歯科検診でクリーニングやフッ素塗布を行います。歯を削る必要はなく、経過確認をすることが一般的です。

C1(エナメル質に穴が空いた状態)

C1は、エナメル質だけが虫歯になった状態です。C0はエナメル質の変色だけでしたが、そこから虫歯がすすむと、わずかに穴が空いた状態になります。歯がしみる・痛むなどの自覚症状はないことがほとんどです。

C1は虫歯の範囲は狭いため、虫歯の部分を削り、レジンという歯科用プラスチックを詰めます。簡単な治療で終わるため、通院回数は1回が一般的です。

C2(象牙質まですすんだ状態)

C1の状態から虫歯がすすむと、歯が溶けた範囲が広くなることで、冷たいものがしみたり、噛むと痛んだりします。象牙質はエナメル質よりもやわらかい組織であるため、放置していると虫歯が悪化しやすいです。自覚症状があらわれた時点で、すぐに受診することが大切です。

C2の治療法は、虫歯の範囲によって異なります。虫歯の範囲が狭い場合、C1と同じくレジン治療を行います。虫歯の範囲が広い、歯と歯の間が虫歯になっている場合、歯の型を取り、詰め物をするのが一般的です。

象牙質は神経に近いため、虫歯の範囲によっては麻酔が必要な場合もあるでしょう。

C3(神経まですすんだ状態)

C3は、虫歯が神経まですすんだ状態です。神経が炎症を起こすと、温かいものがしみたり、噛むと痛んだりするような症状が出ます。何もしなくてもズキズキと歯が痛むなど、日常生活に支障が出るほどの強い症状が出ることも少なくありません。

ここまで虫歯がすすむと、麻酔をして虫歯の部分を削り、神経を除去する根管治療が必要になります。歯の根っこは複雑な形のため複数回の治療が必要になり、最低でも1か月程度はかかります。

また、根管治療が終わった後は、歯の型を取り、詰め物や被せ物による歯の修復が必要です。

C4(虫歯により歯の大部分が溶けた状態)

C3の状態を放置していると、自然に神経が壊死し、歯がしみる・痛むなどの症状は消えます。

しかし、虫歯が治ったわけではないため、歯の神経から根っこの先まで虫歯がすすみます。ここまで虫歯がすすむと、歯の大部分が溶け、根っこの部分しか残りません。

また、歯茎の先に膿が溜まって強い痛みが出たり、歯茎が腫れたりすることがあるでしょう。日常的に膿が出ることで、口臭が悪化することもあります。

C4まで進むと、抜歯しか選択肢がなくなるケースも少なくありません。抜歯した後は、お口の状態に合わせてブリッジや入れ歯、インプラントなど、歯を補う治療が必要になります。

虫歯の症状チェック

虫歯になりにくいようにフロスを使う男性

虫歯は大きくなると、強い痛みや歯茎の腫れなどの症状が出るため、ご自身で気付けます。

しかし、初期の虫歯は自覚症状がないため、知らず知らずのうちに虫歯になっていることがあるのです。虫歯の主な初期症状は、以下のとおりです。

  • 歯の白濁や変色
  • 冷たいものがしみる
  • 食べ物がよく詰まる
  • 歯に穴が空いている

ごく初期段階の虫歯に気付ければ、虫歯を食い止めることが可能です。そのため、以下のような方法で、日常的に虫歯の症状をチェックするのがよいでしょう。

鏡で確認する

初期段階の場合、歯の見た目にしか症状は出ません。まずは鏡で歯の変色がないか、確認してみましょう。

また、虫歯ができる箇所は、磨き残しがある場所です。磨き残しは歯茎の炎症を起こすため、歯茎の発赤や腫れ、出血が見られる場合もあります。歯の異変だけでなく、歯茎の症状もチェックするようにしましょう。

冷たいものがしみるかチェックする

虫歯の初期症状では、冷たいものがしみることが多いです。冷たい水をお口に含み、歯がしみる箇所がないかチェックしましょう。

フロスを使用する

歯と歯の間の虫歯は目で見て確認することが難しいため、フロスを使用して歯に異変がないかチェックしましょう。虫歯になっている場合、歯にひっかかりを感じたり、フロスが毛羽立ったり切れたりすることがあります。

歯科検診を受ける

自分のお口の中を、すみずみまで確認することは難しいといえます。「虫歯かな」という症状があったら、すぐに歯科検診を受けましょう。見えにくい歯の裏側や上の奥歯も、歯科検診を受ければチェックしてもらえます。

虫歯になりにくくなる予防方法

虫歯予防に歯みがきをする女性

虫歯の原因は虫歯菌ですが、生活習慣やお口の状態によっても虫歯のなりやすさは左右されます。以下の5つの方法により、日頃から虫歯を予防することが大切です。

歯磨きによる毎日のケア

毎日歯磨きをしていても、磨き残しがあっては意味がありません。お口の状態に合わせて、正しい歯磨き方法を習得することが大切です。

毎日の正しい歯磨きにより磨き残しが少なくなれば、自宅でのケアだけでも虫歯が予防できるでしょう。

フロスや歯間ブラシの使用

歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは取り除けません。磨き残しをできるだけ少なくするためには、フロスや歯間ブラシを併用することが重要です。

フッ素の活用

フッ素には、虫歯菌の働きを弱め、虫歯を予防する効果があります。毎日使用する歯磨き粉やうがい薬は、フッ素入りのものを選択するとよいでしょう。

歯の質を強化する効果もあるため、虫歯になりやすい人は積極的にフッ素を取り入れましょう。

規則正しい食生活

甘いものをよく摂る人や間食が多い人、ダラダラと食事する人は、虫歯のリスクが高いといえます。規則正しい食生活を送るよう、心がけることが大切です。

特に、糖分は虫歯のエサになるため、甘いお菓子やジュースは控えるのがよいでしょう。

定期的に歯科検診を受ける

定期的な歯科検診では、クリーニングやフッ素塗布、歯磨き指導を行います。毎日の歯磨きと併せて定期検診を受けることで、虫歯を予防できるでしょう。

また、虫歯や歯周病などのトラブルがないか、お口の中の状態確認も行います。お口の中をすみずみまで確認してもらうことで、初期段階の内に虫歯を発見できるのです。

定期的な歯科検診を怠ると、虫歯の発見が遅れ、気付いた時には重度の虫歯になっているかもしれません。また、虫歯が大きくなればなるほど、虫歯治療の回数や費用がかかります。そのため、何も症状がなくても、約3~4ヵ月に一度は歯科検診を受けましょう。

まとめ

虫歯治療で綺麗になった歯に笑顔の女性

虫歯の初期段階では目立った症状が現れにくいため、症状に気付いた時には虫歯が悪化した段階といえます。ごく初期の虫歯の内に発見できれば、歯を削る治療は必要ありません。

しかし、虫歯が重症化すると、治療の回数がかかるだけでなく、最終的には歯を残せないこともあるのです。わずかな症状にもいち早く気付き「虫歯かな?」と思ったらすぐに歯科医院を受診しましょう。

虫歯の症状が気になる方は、横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、わかりやすい説明と精密でなるべく痛くない治療を提供することを意識しながら、さまざまな診療にあたっています。虫歯・歯周病治療や小児歯科、予防歯科だけでなく、矯正治療などにも力を入れています。

当院のホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。