ワイヤー矯正で痛いと感じるタイミングは?痛みが続く期間と対処法も

歯科コラム 2025年10月17日(金)

こんにちは。横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」です。

ワイヤー矯正中に痛みが出た女性

ワイヤー矯正を始めるとき、多くの人が不安に感じるのが痛みではないでしょうか。矯正治療は見た目を整えるためだけでなく、噛み合わせや口腔機能の改善にも大きな効果があります。

しかし、歯に力をかけて動かす治療であるため、どうしても痛みを伴うことがあります。この痛みは一時的なものですが、適切に対処すれば軽減することが可能です。

今回は、ワイヤー矯正で痛いと感じるタイミングや痛みが続く期間について解説します。痛みがあるときの対処方法についても解説しますので、ワイヤー矯正を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

ワイヤー矯正とは

ワイヤー矯正のイメージ

ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな装置を接着し、そこに通したワイヤーに力を加えることで歯を少しずつ理想的な位置に動かしていく治療法です。最も一般的で実績のある矯正方法であり、幅広い症例に対応できます。

ワイヤーには形状記憶合金などが使用され、歯に持続的に力を加えながら、時間をかけて歯列を整えていきます。矯正治療では歯根や骨の代謝を利用して歯を動かすため、見た目の変化だけでなく、噛み合わせや歯周環境の改善にもつながります。

近年では、目立ちにくいセラミック製のブラケットやホワイトワイヤーなども登場し、審美的な面でも選択肢が広がっています。

ワイヤー矯正で痛いと感じるタイミング

ワイヤー矯正中に痛みを感じることがある歯みがきをするイメージ

矯正治療中に痛みを感じやすいタイミングにはいくつかのパターンがあります。ここでは具体的な場面ごとにその理由を解説します。

矯正装置を初めて装着したとき

矯正装置を初めて装着した直後は、多くの人が締めつけられるような痛みや、歯が浮いたような違和感を覚えることがあります。これは、歯が今まで経験したことのない外力を受けることで、歯根膜という歯と骨の間にある組織が反応しているためです。

この時期の痛みは個人差がありますが、通常は2〜3日でピークを迎え、1週間ほどで落ち着いていくことが多いです。食事の際に痛みを感じることが多いため、柔らかいものを選ぶと良いでしょう。

ワイヤーを調整したあと

ワイヤー矯正中は、定期的に歯科医院で検診を受ける必要があります。定期検診の際には、歯の動きを確認したあと、ワイヤーの調整を行いますが、その際に新たな力が歯に加わることで痛みを感じることがあります。

この痛みも装置を初めて付けたときと同様、数日で治まることがほとんどですが、場合によっては1週間以上続くこともあります。とくに、歯を大きく移動させる段階や新しいワイヤーに交換するタイミングでは、より強い痛みを伴うケースもあります。

頬の内側や舌に装置が当たったとき

ブラケットやワイヤーが口腔内に常にある状態では、頬の内側や舌に装置が当たって粘膜が擦れ、口内炎のような痛みが出ることがあります。特に、慣れていない治療初期はこのような刺激による不快感を訴える人が多く見られます。

これらの痛みは、専用の矯正用ワックスを使ったり、粘膜が慣れてきたりすることで自然と軽減されますが、ひどい場合は歯科医師に相談しましょう。

歯磨きや食事をするとき

矯正中は、歯に常に力が加わっている状態のため、歯磨きや食事といった日常的な行動でも痛みを感じやすくなります。

とくに装置を付けた直後やワイヤーを調整した直後は、ブラシが歯に当たるだけでズキッとした痛みを覚えることがあります。そのため、普段より優しい力でブラッシングすることが求められます。

また、食事の際にも注意が必要です。硬い食べ物や噛みごたえのあるものは、歯に強い力がかかり痛みが増す原因になります。とくに前歯を使ってかじる動作では強い不快感を覚えることがあるため、小さく切って奥歯で噛む、やわらかい食材を選ぶなどの工夫が必要です。

このような痛みは治療の初期段階に多く見られますが、時間とともに慣れてくる場合がほとんどです。

ワイヤー矯正中の痛みが続く期間

ワイヤー矯正中の痛みが続く期間のイメージ

ワイヤー矯正による痛みは、一般的に装置を装着した直後から2〜3日後がピークで、1週間前後で落ち着くのが標準的な経過です。最初の1か月間は歯が動きやすく、痛みが出やすい時期といわれています。

また、毎回のワイヤー調整後も同様に数日間の痛みが発生しますが、回数を重ねるごとに歯が矯正力に慣れ、痛みの強さは徐々に弱まっていきます。

個人差はありますが、ずっと痛いということはほとんどなく、歯が安定してくると痛みを感じる頻度も減少します。もし2週間以上強い痛みが続く場合は、何らかのトラブルが起こっている可能性があるため、歯科医師に相談してください。

ワイヤー矯正中に痛みがあるときの対処法

ワイヤー矯正中に痛みが出て鎮痛剤を飲むイメージ

痛みが出たときに、どうすれば少しでも快適に過ごせるのかを紹介します。

市販の鎮痛剤を使用する

日常生活に支障をきたすほどの痛みがある場合は、市販の鎮痛剤を一時的に使用するのも一つの手段です。

ただし、市販の鎮痛剤のなかには、歯の動きを妨げる成分が含まれているものもあります。そのため、事前に歯科医師や薬剤師に確認しておくと安心です。

また、鎮痛剤を服用する際は必ず用法・用量を守り、長期的な使用は避けましょう。特に持病のある方や妊娠中の方は、自己判断せず歯科医師や薬剤師に相談してください。

食事内容を工夫する

矯正中の痛みが強い時期には、硬いものや粘り気のある食べ物を避け、歯に優しいメニューを心がけましょう。具体的には、豆腐、スープ、卵料理、やわらかい煮物、おかゆ、ヨーグルトなどが推奨されます。

特にワイヤーの調整直後は、噛む動作が痛みの原因となるため、無理に普段通りの食事をとろうとせず、数日はやわらかいもの中心で過ごすとよいでしょう。また、冷たいものは痛みを一時的に和らげる効果があります。

矯正用ワックスを使用する

ワイヤーやブラケットが口内の粘膜に当たり、口内炎や擦れが生じる場合には、矯正用ワックスを使用するという方法があります。使い方は簡単で、痛みを感じる装置の部分に少量のワックスを押し当てるだけで、装置と粘膜の間にクッションができ、痛みを軽減できます。

歯科医院で処方されるほか、ドラッグストアでも市販されているため、常備しておくと安心です。外出時にも携帯しておくと、不意の痛みに対応できます。

歯磨きの方法を見直す

矯正中は、歯が敏感になっているため、普段通りのブラッシングが痛みの原因となることがあります。そのため、歯磨きの方法を見直すことが重要です。柔らかめの歯ブラシを使い、力を入れすぎないようにして、優しく小刻みに磨くのがポイントです。

また、矯正用の専用歯ブラシやタフトブラシ、ワンタフトブラシなどを使うと、装置の周囲もしっかり清掃できるうえ、刺激を最小限に抑えることができます。丁寧なケアを心がけましょう。

痛みが続くときはどうしたらいい?

ワイヤー矯正中に痛みが出て歯科医院で調整してもらう様子

通常、ワイヤー矯正による痛みは数日から1週間ほどで軽減します。

しかし、それ以上長引く場合や、激しい痛み・歯ぐきの腫れ・出血などを伴う場合は注意が必要です。原因としては、ワイヤーが粘膜に強く当たっている、装置が外れて歯に過剰な力がかかっている、炎症や感染が起きているなどが考えられます。

このような症状がある場合は、自己判断で放置せず、早めに歯科医院を受診しましょう。

また、強い痛みが続くときは、歯の根や骨に過剰な負担がかかっている可能性もあります。痛みの状態を伝えることで、歯科医師が装置を微調整してくれます。定期的な通院と適切なケアが、快適な矯正期間を過ごすための鍵です。

まとめ

ワイヤー矯正治療を終えた美しい歯ならびで笑う女性

ワイヤー矯正による痛みは、多くの方が経験するものです。

しかし、その痛みには明確なタイミングと原因があり、適切に対処することで痛みを和らげることができます。矯正開始直後や調整後、食事や歯磨きの際など、痛みが出やすい場面を理解しておくことで、心の準備ができ、不安を減らすことにもつながります。

また、痛みが長引いたり強くなったりする場合には、我慢せず歯科医師に相談することが大切です。自分に合ったケアを取り入れながら、前向きに治療を続けていきましょう。

歯列矯正を検討されている方は、横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、わかりやすい説明と精密でなるべく痛くない治療を提供することを意識しながら、さまざまな診療にあたっています。虫歯・歯周病治療や小児歯科、予防歯科だけでなく、矯正治療などにも力を入れています。

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