インプラントの費用相場と内訳!保険適用や費用を抑える方法も解説

歯科コラム 2025年06月27日(金)

こんにちは。横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」です。

インプラントの模型

失った歯を補う治療法の一つに、インプラントがあります。インプラントは顎の骨に直接人工歯根を埋め込み、上から人工歯を装着する治療法です。顎に人工歯根を埋め込むため安定感があり、自分の歯と同じように使用することができます。

インプラントを希望する人にとって、費用は気になる点の一つではないでしょうか。インプラント治療は基本的には保険適用外なので、一般的な虫歯治療などとは異なり高額になることが多いです。

今回は、インプラントの費用相場と内訳、保険適用の可否や費用を抑える方法などについて解説していきます。インプラント治療を検討する際の参考にしてください。

インプラント1本あたりの費用相場

1本のインプラント

インプラント1本あたりの費用相場は、30万円〜50万円程度です。この費用には、診察費や各種検査診断費用、手術費用なども含まれます。追加処置が必要な場合には、別途費用がかかることもあるでしょう。

前歯と奥歯で大きな価格の差はありませんが、見た目をより良くしたいなどの理由で、審美性が高い人工歯を選択した場合は費用が高くなります。

また、自由診療なので歯科医院によっても費用は異なります。合計額で請求する場合や、最初の検査費用だけ別途支払いが必要になる場合など、請求の方法も様々なので費用に何が含まれるのか事前にしっかり確認しておきましょう。

インプラントの費用の内訳

インプラント治療にかかる費用のイメージ

インプラント治療にかかる費用の内訳は、以下のとおりです。

診察費、各種検査・診断費用

費用の相場は1万円〜5万円程度です。

インプラントの手術を安全かつ確実に行うためには、インプラント体を埋入する部位の骨の量や血管・神経の位置などを、正確に把握する必要があります。CT撮影やレントゲン撮影を行って確認し、治療の計画を立てていきます。

手術費用

インプラントを埋入する手術にかかる費用の相場は、15万円〜35万円程度です。手術費用だけ単独で請求されることは少なく、インプラント体やアバットメントとの合計額で請求されることが多いです。

インプラント体とアバットメント(インプラントと人工歯をつなぐパーツ)は耐久性に優れ、生体親和性の高い安全なものを利用する必要があります。

格安のインプラントの広告を見かけるかもしれませんが、生体親和性の低いインプラント体を使用している可能性もあるので注意しましょう。

人工歯(上部構造)の費用

費用の相場は10万円〜18万円程度です。耐久性と審美性が高いオールセラミックやジルコニアが使用されることが多いです。

オールセラミックは審美性が非常に高い素材ですが、陶器と同様の素材であるセラミックのみを使用して作られています。急激に強い力が加わると割れるリスクがあります。

ジルコニアは人工ダイヤモンドとも言われる素材で、強度が非常に高いのが特徴です。セラミックと比べると審美性が劣りますが、金属やレジンなどよりは自然な見た目に仕上がります。

骨造成の費用

インプラントを埋入する部分の骨の量や高さが足りない場合には、骨造成手術が必要になることがあります。その場合、通常のインプラントの治療費用に追加で骨造成の費用がかかります。

骨造成手術の費用相場は、3万円〜30万円程度です。骨造成手術には、主に3種類の方法があります。

GBR法

骨誘導再生法といわれる方法です。骨を増やしたい部位を切開して自家骨や骨補填材を充填し、メンブレンという専用の膜で覆って縫合します。骨が再生されるまで4か月〜6か月待ち、骨の量が十分に増えたことを確認してからインプラント手術を行います。

GBR法にかかる費用の相場は、10〜15万円程度です。

ソケットリフト・サイナスリフト

サイナスリフトとソケットリフトは、両方とも上顎の骨を増やすための治療法です。上顎洞を覆う粘膜を専用の器具で押し上げ、骨補填材などを填入してインプラントを埋入するための骨の高さを増やします。

ソケットリフトは、膜までの骨の高さが5mm以上ある場合に採用され、費用は3万〜10万円が相場です。サイナスリフトは骨の高さが5mm以下や多くの歯を失っている場合に採用される骨造成術で、相場は15〜30万円です。

入れ歯・ブリッジとの費用の比較

インプラントより安価な入れ歯

入れ歯やブリッジは、歯を失った場合の治療法で保険が適用されます。

3割負担の場合、入れ歯は5,000円〜1万5,000円程度、ブリッジは2万円〜3万円程度が相場とされています。ブリッジは、欠損歯が1本の場合の費用です。欠損歯が数歯に及びロングブリッジになる場合は、費用が加算されます。

インプラントと比較すると安価に治療できますが、保険適用の場合は素材やつくりに制限があります。そのため、見た目が良いものや装着感の良いものを選択したい場合には、自費の入れ歯やブリッジを選択する必要があるでしょう。

インプラントは保険適用されるのか

インプラントは保険適用されるのか疑問を持つイメージ

インプラントには、基本的には保険が適用されません。

しかし、条件を満たせば保険が適用されるケースもあります。保険が適用されるのは、先天性の疾患により多くの歯を欠損している場合や、顎の骨の周囲の癌や事故の影響で歯を失った場合です。

保険適用内でインプラント治療を受ける際には施設にも決まりがあるので、事前に問い合わせておくと良いでしょう。

インプラントの費用はなぜ高い?

3DCTを確認する歯科医師

ここまでインプラントの費用について解説してきましたが、入れ歯やブリッジなどの保険治療と比較して、インプラントは高額に感じたでしょう。インプラントの費用が高い理由について解説していきます。

インプラント本体が高いため

インプラント体は、長期間に渡って体内に埋め込まれるものです。安全性や品質が高く、生体適合性の良いものを使用する必要があります。品質の高いインプラントは値段も高いため、インプラントの治療費も高くなるのです。

最新の設備が必要なため

インプラント手術を安全かつ確実に行うためには、最新の設備が必要不可欠です。

インプラントの埋入位置を正確に決めるためには、3DCTなどの最新の設備が用いられることがあります。また、衛生管理を徹底した治療室なども必要でしょう。

最新の設備の導入と維持には相応のコストがかかるため、インプラント治療にかかる費用も高額になる傾向にあるのです。

保険が適用されないため

インプラント治療は、基本的には保険が適用されません。

歯の治療において保険が適用されるのは、国が定めた必要最低限の健康を維持するための治療です。一部の場合を除いて、インプラント治療は審美目的であると見なされるため保険が適用されないのです。

自費診療の全額自己負担になるので、治療費用が高額になります。

インプラントの費用を安く抑える方法はある?

インプラントの費用を安く抑えるイメージ

インプラントの費用は歯科医院によって異なるため、費用を安く抑えるには安くインプラント治療を行っている歯科医院を選ぶことになります。

ただし、費用だけで歯科医院を決めるのはおすすめできません。安価である理由が、粗悪な材料を使っているからという可能性が否定できないからです。

インプラント治療を受ける前に、費用の内訳や治療内容、インプラントのメーカーなどをしっかり確認し、安心できる歯科医院を選びましょう。

医院選び以外でインプラントの治療にかかる費用負担を減らす方法には、医療費控除が挙げられます。医療費控除とは、1月1日〜12月31日の1年間でかかった医療費が規定の額を超えた場合、確定申告で申請すれば納めた税金の一部が還付される制度です。

一度は全額ご自身で支払う必要がありますが、結果的にインプラント治療をした年の支出を抑えることができるでしょう。生計を共にする家族や他の診療科にかかった分の費用を合算でき、通院にかかった公共交通機関の費用なども含められるので、活用してみてください。

まとめ

インプラント治療をした歯を見せて笑う女性

インプラントの治療費用の相場は、1本あたり30万円〜50万円です。骨造成が必要な場合には、追加で費用がかかります。インプラントは基本的には保険が適用されず自費診療になるため、保険適用の入れ歯やブリッジと比較すると高額です。

しかし、審美性や機能性が高く、他の歯の健康を守りながら自分の歯のように使用できるので、メリットの多い治療法と言えるでしょう。また、医療費控除を利用すると費用負担を軽減できるので、検討してみてください。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市泉区「立場駅」より徒歩1分にある歯医者「立場駅前歯医者・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、わかりやすい説明と精密でなるべく痛くない治療を提供することを意識しながら、さまざまな診療にあたっています。虫歯・歯周病治療や小児歯科、予防歯科だけでなく、矯正治療などにも力を入れています。

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